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2009年02月のお知らせ・コラム

2009.02.28

(一茶の俳句365)古郷やばかていねいに春の雪  一茶

きりえタイトル「宿り木」
スキー場がふるさとの大雪を活用するようになって永い。ぶ厚い雪が若いエネルギーを満足させる。大樹のてっぺんで、宿り木に秘んだ木霊が鼻歌をうたう。

2009.02.27

(一茶の俳句365)しなの路やそれ霞それ雪が降る  一茶

きりえタイトル「春の芽一番」
寒い寒いと言いながら、水の流れが春を運んで来ているようだ。鴨たちのたわむれをじっと見守るねこやなぎの芽が春の目になった。

2009.02.26

(一茶の俳句365)こんな身も拾う神ありて花の春  一茶

きりえタイトル「寒なんのその」
春の到来がたしかにそこまで。でも生業を貫く身には、まだまだ寒風が吹きつける。何とも思わずガンバレ「働く花」だ。

2009.02.25

(一茶の俳句365)二月や天神様の梅の花  一茶

きりえタイトル「梅咲く里」
まだ信濃路には、梅は固い。梅の咲く郷のニュースをうらやましく聞くだけ。

2009.02.24

(一茶の俳句365)永き日や遊び仕事に風も吹く  一茶

きりえタイトル 
「月光仮面の日」
江戸時代の子どもは、チャンバラごっこをしたのかな。羽根つき、凧揚げ、駒まわし…。お手玉は、おはじきは。なわとびは。
月光仮面は弟たちのヒーローだった。風呂敷をマントにして、誰もが月光仮面になってかけまわっていた。カッコイイという言葉が子どもの日常語になっていく。

2009.02.23

(一茶の俳句365)打解る稀れの一夜や不二の雪  一茶

きりえタイトル 「富士山の日」
一茶は富士詣をしている。その句が、
雲霧もそこのけ富士を下る声 一茶
神の代や不二の峰にも泊り宿 一茶

2009.02.22

(一茶の俳句365)水鳥のどっちへも行かず暮れにけり                          一茶

きりえタイトル「ことしも白鳥が」
白鳥はアンデルセンの国と思っていた。新潟の瓢湖ではじめて白鳥に会った。以来県内にも飛来していることを知る。豊科にも毎年来る。諏訪湖にも来る。秋田の鷹巣町のケアタウンたかのずの隣りには、白鳥飛来の池がある。住みながら白鳥に出会える幸せ。ケアタウンたかのすは、福祉の町の象徴である。

2009.02.21

(一茶の俳句365)けろりくわんとして雁と柳かな  一茶

きりえタイトル「ミコアイサ」
ぬいぐるみにしたいようなミコアイサ。柳の芽が銀ねずに輝いていた

2009.02.20

(一茶の俳句365)ちる雪をありがたがるやわかなつみ                          一茶

きりえタイトル「上雪の中で」
ふきのとうの句が一句も無い。一茶の時代には食べる週間が無かったのだろうか。この絵は福寿草。

春の山菜ではわらびの句がある。           草陰に棒のようなわらびかな  一茶

2009.02.19

(一茶の俳句365)足音やつい人馴れて浮寝鳥  一茶

きりえタイトル「ひと休み」
さまざまな鴨が、ひと休みしていた。カメラを向けられることも多く、人に馴れたのか。見られていることなど、どこに吹く風。のんびり犀川の午後を過ごしていた。

2009.02.18

(一茶の俳句365)親里へ水は流るゝ春辺かな  一茶

きりえタイトル「水仙の里」
房総では、かなり前から水仙が里を埋めて咲いているようだ。まもなくここも追いつくはず。すぐそこまで春が来ている。

2009.02.17

(一茶の俳句365)山ゝややっと春めき直ぐ暮るゝ  一茶

きりえタイトル
「山から聞こえる」
風にふと春を思わせるぬくもりが混じる。山に咲く寒椿からの便りかな。

2009.02.16

(一茶の俳句365)ことゝく柳と成っては春の雨  一茶

きりえタイトル「ねこやなぎ」
雪をと解かす雨だった。川岸に行くと、ねこやなぎが芽を出していた。ひと枝ほしい。ようやく芽吹いた柳に悪い。手を伸ばしたが、やはり断念した。

2009.02.15

(一茶の俳句365)帰り度雁は思うやおもわずや  一茶

きりえタイトル「寒雁」
隊列を組んで渡る雁を、八階の室から眺めた。雁には雁の知恵。それは自然が狂わなければ受け継がれていく。狂わせるのは誰か。いつも立ち止まって振り返える勇気を持ちたい。

2009.02.14

(一茶の俳句365)大雪をかぶって立つや福寿草  一茶

きりえタイトル「咲いた」
日だまりをゆーく見ると、福寿草が咲いている。日だまりが他より先にあることを察知して根を下ろしたのか。偉い。

2009.02.13

(一茶の俳句365)さあさわげ日永がになるぞ門の雁 一茶

きりえタイトル
「ねえ、どうする」
何か相談している。これから何処に行く相談か。

2009.02.12

(一茶の俳句365)顔染めしツバメも春の暮るゝ哉  一茶

きりえタイトル
「ペニシリンの日」
かぜをひいた。なかなか下がらない熱。皆の見ている前で、ペロンとお尻を出されて注射をした。ペニシリンだった。

2009.02.11

(一茶の俳句365)雁鴨のきげん直るや春の雪  一茶

きりえタイトル「飛翔」
丁度飛び立とうとしている鴨を見た。おみくじで大吉に当った時と同じ気持ちになる。いっしょに連れていってヨと頼みたい。

2009.02.10

(一茶の俳句365)梅どこかはらゝ雪のむら雀  一茶

きりえタイトル「今朝も雪」
よく降る雪。オリンピックに雪が無かったらどうしよう、などと心配したこともあったので、降る季節は降って。

2009.02.09

(一茶の俳句365)梅どこかはらゝ雪のむら雀  一茶

きりえタイトル「今朝も雪」
よく降る雪。オリンピックに雪が無かったらどうしよう、などと心配したこともあったので、降る季節は降って。

2009.02.08

(一茶の俳句365)山ゝや川の春日を針仕事  一茶

きりえタイトル「針供養」   
こたつで毎日針仕事や編みものをしていた祖母や母。家中の衣類がほとんど自家製だった。昭和20年代、糸も紡いで、機で織り縫った。セーターも羊を飼って得た毛糸で編んだ。だから冬中そのsつくろいがされていた。針の供養も当時は意味を持っていたが…。

2009.02.07

(一茶の俳句365)三ヶ月は反るぞ寒さは冴えかえる  一茶

きりえタイトル「オリンピックの日」
1998年のこの日、長野はオリンピックを開催した。総意で迎えたはずなので、この得難い体験や学習効果は、世代を超えて活かしていきたい。その後の成りゆきで、以前抱いていたオリンピックへのあこがれが、近づき過ぎたことで少し変わってしまった。その精神を変えてはならない。

2009.02.06

(一茶の俳句365)我村や春降る雪の二三尺  一茶

きりえタイトル「雪の田んぼ」
一里一尺ずつ雪が多くなると言われている奥信濃。稲の株に積った雪形は愛しい。雪の多い地域は、暮らす不便の見返りに、美しい風景が日々心を潤してくれる。

2009.02.05

(一茶の俳句365)春めくやこがね花咲く山の月  一茶

きりえタイトル「春まだ遠く」
水仙の咲く房総のニュースが登場する。信州の春はまだまだ遠し。

2009.02.04

きりえ展終了しました

ことしの展覧会始めは、日本橋でした。ご来場の多くのみなさまに心から御礼を申し上げます。最終日には、コウモリが飛ばされそうになる突風が。少し早めに画廊にでましたが、いつもなら開いているはずのドアが閉まっていて、二階にも灯りが無い。おかしいな、と思いながら、雨の日本橋界隈を散策。ああ、こういう街だったのか、ともう、ひとりで歩き回れるように頭に地図が入った。そして、スターバックでコーヒーを飲んでから、いしだギャラリーに電話。今開けますよ、と良子オーナーにつながったので、ほっとした。そこまでは良かった。何と、毎朝、ドアを開けてくれていた会長が、自転車で出かけた帰りに、あの突風で転び、怪我をされ入院だったのだ。余りにもいきなりの東西の風だった。お元気だったからこそ自転車で出かけたのでしょうから、風に文句が言いたい。この責任、誰がとってくれるのよ。
心細そうな、良子オーナーに、別れを告げるしか無く、時間通りに片付けて、5時には日本橋を後にして、帰路についた。
きりえ展は、三越へ間違って行った方があり、三越から長野に問い合わせをいただいたという。皆さんは、私の決めた場所へ探し当てて、大勢が訪れて下さった。
6日間会場に詰めることで、また多くの自分への課題が見つけられた。感謝、感謝。
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(一茶の俳句365)鬼打ちの豆に辷って泣く子かな  一茶
きりえタイトル「節分草」
節分の頃に雪を割って咲くから雪割り草とも呼ばれる花。自生で見ることができるのは、まだまだ先の春になる。

2009.02.03

(一茶の俳句365)それまでは子どもの声や鬼やらい 一茶

きりえタイトル「節分の夜」
立春のイブが節分。ひいらぎの枝にイワシの頭を刺して戸口に立てる習しがあると子どもの頃にも聞いたことがあった。でもひいらぎがなかった。
「鬼は外、福は内」と大声で豆をまく。最近は落花生を使う。この豆を初雷の時に食べると難が避けられると、祖母の教えを私は信じている。

2009.02.02

(一茶の俳句365)小うるさい年をとるのかやっこらさ                          一茶

きりえタイトル「夫婦の日」
一茶は、夫婦で年を重ねるのはすばらしい、などとは詠まない。この日は夫婦の日。道祖神になるまで仲良く、と願って刻んだ。

2009.02.01

(一茶の俳句365)大びらな雪のぼたゝ長閑さよ  一茶

きりえタイトル「枯れ色」
暮れから咲いてきた蘭が、一花ずつ枯れカラカラと散る。まるでセミのぬけがらのようだ。窓の外にぼたん雪が舞ってきたら、そのぬけがらは、いっしょに空へ舞い散っていった。

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