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2010.09.08

切り絵の森美術館

山梨県身延町に富士川 切り絵の森美術館がオープンしたのは、ことし3月でした。
「きりえ」という分野を切り口に、その広大な公園にある建物を美術館で森にしてしまおうという構想です。前期には、関口コオさん、百鬼丸さん、筑紫ゆうなさん、そして場面が変化する仕掛けであっと驚愕させる酒井敦美さんの4人が、その個性の花を咲かせました。そして迎えた後期、9月4日から私もその1館に作品を展示しました。何か自分を表現するチャッチフレーズを、とこの館が完成した熱意の功労人篠原洋さんからの要請。私は、ミュンヘン造形アカデミーの学長を務めておられたルドルフ・ザイツ先生がデュッセルドルフで私の作品をご覧になりながら仰った「あなたは刀で刻む詩人だ」というひと言を、私のキャッチフレーズにさせていただきました。いつも「ワタシのきりえは観るというより読んでください」と言っている言葉にも通ずると思っていたからです。
もう、30年以上むかしにお目にかかっただけのにいみずよしさんも同時に作品を展示されています。その緻密で人間業の極地とも言える作風との違いを観た時に、私のキャッチフレーズは、ピッタリだったと自分も納得しました。
ぜひ、この広大な公園にできた「切り絵の森」へお出かけください。芝生が美しいみどりのひろがりをみせていた5月から考えると、酷暑がそのみどりをいじめきっていますが、でも気持ちの良い空間に、斬新な展示館が新築され、そこが私に与えられたスペースです。
写真は英断でこの構想をスタートさせた長澤利久館長を中心に、山梨県の副知事、県議、町長さんたちに混ざってのテープカット。後期記念展がスタートした瞬間です。

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